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イギリス連邦 コトバンク

小学館 日本大百科全書の解説より。

"1973年のイギリスのEC(現EU、ヨーロッパ連合)加盟により、コモンウェルスの経済的紐帯(ちゅうたい)といわれた「イギリス連邦特恵関税」が廃止された。イギリスは生き残るために、コモンウェルスを切り捨てて、大陸ECの一員となる道を選んだ。EC加盟に伴い、英ポンドは国際基軸通貨の座を降り、ポンド地域はほとんど消滅した。この二つの事実は、加速的にコモンウェルス諸国のイギリス離れをよんだ。ではコモンウェルスは解消してしまうかというとそうでもない。ポンドは基軸通貨ではなくなったが、ロンドンのシティは依然としてコモンウェルスを含む世界の金融市場の中心であり、イギリスがコモンウェルス諸国にもつ経済的権益はなお大きい。コモンウェルスを構成する貧しい諸国にとっては、頼りになるロンドンである。利益のあるところに結合がある。それがコモンウェルスである。"