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AKB48総選挙の受け止め方について 小林よしのり、2015年5月21日

"漫画なら一人で100冊買って人気投票に入れるような
アホはいないから、本当の人気と実力がわかる。

だがAKBの場合は、一人で巨額のカネを注ぎ込んで
推しメンに入れるアホがいるから、順位と、
本当の人気と実力とは全然関係がない。
"

でも、この特殊な人気投票の結果を運営やファンが指標にしてしまうからタチが悪い。

運営からすれば、ファンの人数が多いか少ないかよりも、大金を投じてくれるファンをより多く抱えているメンバーの方が、稼げる奴となる。ただの商業主義・拝金主義であって、本当の人気と実力などどうでもいいのである。

ファンも、これは俺達が民主的な方法で支持を伝えたメンバーだ、と勘違いしているから、あの子は総選挙上位なのになぜ選抜に入れないのか、あいつは総選挙圏外で若手でもないのになぜ選抜に入れるのか、などど主張する。

"本物の人気投票の世界で40年戦ってきた漫画家として、
メンバーにアドバイスしておくが、太ヲタの人数で決まる
AKBの特殊すぎる選挙結果に惑わされて、
人生を狂わせないように。

本当に芸能界で何かがやりたいという「夢」があるなら、
その「夢」を(わしを含めた)アホなヲタ任せにせずに、
自分でつかみに行くしかないです。
"

これを冷静に読むと、総選挙上位だからといって本当に人気と実力があるわけではない、とも取れる。いわゆる神7だからといって、今すぐ卒業しても芸能界で戦っていけるかどうかはわからないし、逆に総選挙圏外でも、あまり陽の当たらない場所であっても着実に経験を積み重ねて実力をつけて生き残っていけるかもしれない。

それをAKBファンが理解してなくて、卒業したらさようなら、すぐさま若いメンバーに推し変、というのも問題である。彼らにとってアイドルは使い捨ての商品でしかない。一人の人間として成長を見守るなんてしない。